航空会社の者です　航空需要激減により客室乗務員が余っています。　活用方法を教えてください。

https://digital.asahi.com/articles/DA3S14898966.html

三菱重「稼ぎ頭」不在　ジェット機中断・発電不振　純利益半減

三菱重工業の「稼ぎ頭」が見当たらない。国産初をめざしたジェット旅客機の開発が事実上の中断に追い込まれ、火力発電の設備事業は脱炭素の逆風を受ける。１０日発表した２０２１年３月期（国際会計基準）の純利益は４０６億円で、前年と比べほぼ半減した。

　売上高は８・４％減の３兆６９９９億円。営業利益は５４０億円だったが、欧州の風力発電設備大手との提携を昨秋に見直したことに伴う株式の評価益５００億円が含まれている。２０年ぶりの営業赤字に転落した前年（２９５億円の営業損失）からは改善したものの、ぎりぎりで黒字を確保した格好となった。

　稼げていない一番の原因は航空機事業の不振だ。

　米ボーイングなどに販売する航空機の部品がコロナ禍の影響で振るわない。当初は１３年から納入を始める予定だった国産初のジェット旅客機、スペースジェット（ＳＪ）は昨年１０月、事実上の中断を発表。安全審査に苦しみ開発が遅れていたところに、コロナ禍による航空需要の低迷が決定打となった。０８年の開発着手からの投資額は少なくとも８千億円にのぼる。再開のめどは立っておらず、撤退の可能性も否定しない。

　ＳＪへの投資の原資は、「電力設備」「自動車部品・物流機器」「飛行機部材・防衛装備品」の主要３部門の稼ぎで工面してきた。だが、電力設備の火力発電向けは、主要国が温室効果ガスの削減目標を掲げるなかで需要が急減している。

　今後は何に注力するのか。昨秋まとめた新しい経営計画で柱に位置づけたのは「脱炭素」と「デジタル」だ。水素やアンモニアを使う温室効果ガス排出量の少ない発電方法や、データ分析を用いて効率的な物流網を構築するサービス事業の創出などを目指す。

　２４年３月期には売上高４兆円、営業利益２８００億円とする目標を掲げる。泉沢清次社長は１０日の記者会見で「これまで関連のなかった企業との連携を進めるなど、意識を変えていく」と述べた。ただ、脱炭素分野は開発要素が多く不透明感は否めない。デジタル分野では日立製作所や独シーメンスなどのライバルが先行する。ＳＪへの「１点投資」から脱却しても、厳しい競争が待ち受ける。