母「息子の性教育」父「俺教わってないし不要」母「そんな事言っても。男子向性教育イベだって」講師「みかん潰さない力でシコりましょう

今回、同社がイベントを設計するうえで柱にしたのは、家庭では話題にしにくい「射精」と「自慰（マスターベーション）」「アダルトコンテンツへの対応」だ。

不妊治療の過程で受精卵を扱う専門職「胚培養士」として働く川口優太郎さんが講師を務めた。

川口さんは、第二次性徴による体の変化の1つとして、男性器の発達について紹介。その役割について「尿を出すことと、赤ちゃんのもととなる精子を出す『射精』がある。射精は男性器に血液が集まり、硬くなる『勃起』した状態で起こりますが、射精自体に痛みはありません」と説明した。また、眠りについている間におこる「夢精」や、自分の手で触って刺激を与えることで起きること（マスターベーション）を科学的に伝えた。

ポイントとして伝えたのは正しい触り方。

川口さんは「清潔な手で、みかんがつぶれないくらいの力で触ること。壁や床に押し付けて強い刺激を与えて射精するのは、将来赤ちゃんができなくなる、男性の不妊症になる可能性があります」と注意を呼びかけた。

■自分の気持ちをコントロール

さらに、イベント参加者に伝える上で、マスターベーションへの捉え方について、説明に工夫をしていた。性的な関心を含め、思春期特有の、イライラしたりモヤモヤしたりするといった心の動きを解消する方法としてスポーツや趣味、友達との会話などと並ぶように、マスターベーションもあることを紹介した。

川口さんは「射精やマスターベーションをすることが汚いことのように考える人もいるかもしれないが、自分の気持ちを自分自身でコントロールすることなので、これは大人への第一歩」と解説した。

「ただし、自分の気持ちをコントロールする際には、その気持ちの原因を理解し、誰も巻き込まずに自分で対処できるようになること、自分も他人も傷つけないことが大切で、それが大人としてのマナーだ」とやさしく話しかけた。

■トラブルを相談できるように

最後に、アダルトコンテンツがフィクションだということを強調し、言葉を重ねた。

「仮面ライダーやスパイダーマンと同じ嘘の世界。実際の恋愛とは異なることを知っておいてほしい」「アダルトコンテンツは犯罪につながることもあるので、トラブルになったら恥ずかしがらずに大人に相談できるようにしてください」

川口さんは「思春期の子供たちに家庭で腰を据えて性教育をするのは難しいのが現実。だからこそ、家庭だけで解決する必要はなく、医療従事者ら専門家が実施する民間の性教育イベントなどをうまく活用してほしい」と話している。

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少子高齢化が進む日本で、あらゆる世代の男性が豊かな人生を送るためには偏見なく性を捉え、科学的な見地から性ホルモンの働きや心身への影響を学ぶことが重要です。

「プレコンセプションケア」と呼ばれる青少年期からの体作りや性の学び、男性不妊や男性更年期障害など男性特有の健康課題について、産経新聞社では随時、取り上げていきます。