子供の頃の怖い話を聞いてほしい

その日もいつも通り、陽介と山を歩きながら遊んでた。あの辺ってちょっと不気味なスポットが多くて、地元の人はあまり近寄らない場所がある。でも、そういう場所に興味が湧く年頃だったから、俺たちは心霊スポット巡りとかして遊んでたんだ。

で、その日見つけたのが、ボロボロの古い鳥居。もう半分朽ち果ててて、雰囲気も完全にヤバい感じだった。でも、そんなの気にせずに、そのまま山道を登り始めた。普段は誰も通らなそうな道で、なんかワクワクしたんだよな。

しばらく歩いてると、道が急に曲がりくねってて、その先で何か黒い影が走り去るのが見えた。俺は「誰かいる！」と思って陽介と追いかけようとしたんだけど、すぐに見失った。でも、その影が消えたあたりには、首のないお地蔵さんがポツンと立ってたんだよ。それを見た瞬間、なんか言葉にできないゾワッとする感じがしてさ。でも、俺たちは「おぉ、これヤバいな」くらいにしか思ってなくて、そのまま山を登ってった。

次の日、地元の塾の先生にあの神社のことを聞いてみたら、「あそこ、昔自殺が多かった場所だよ。藁人形とかも打ち付けられて、町の問題になってたんだ」って言われた。俺と陽介は思わず顔を見合わせた。あの黒い影も、首なし地蔵も、ただの偶然じゃなかったんじゃないかって。

でも、そのときの俺たちはまだ笑ってたんだよな。「幽霊見たかもしれないじゃん！」って、ちょっと興奮してたくらいで。まさか、それが後々おかしなことにつながるなんて、思いもしなかった。

それから特に変わったこともなく、平凡な日常が続いてた。でも、1ヶ月後の夜。布団に入って電気を消した瞬間、なんか違和感を感じた。誰かに見られてる…しかも、一人や二人じゃない。何十人にもじっと見つめられてるような、あの感じ。

ゾッとして電気をつけたら、その視線の気配は消えた。でも、ベッドに座り直した瞬間、電気がふっと消えたんだ。

背後に何かがいる気がして、俺は慌てて電気をつけ直して、すぐに陽介に電話をかけた。

「お前、あの時の影、覚えてる？」

陽介は「覚えてるよ」って言った。でも、俺が見たのは黒い影なのに、陽介が見たのは白い影だったらしい。

深夜の12過ぎに自転車で帰ってるとき
線香を持って歩いてる親子連れっぽい集団がいたんだよ
そんな風習ないし、時間帯が異常だし